1.夢の中へ
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
探しものは何ですか?
見つけにくいものですか?
カバンの中も つくえの中も
探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか?
それより僕と踊りませんか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
休む事も許されず
笑う事は止められて
はいつくばって はいつくばって
いったい何を探しているのか
探すのをやめた時
見つかる事もよくある話で
踊りましょう 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
探しものは何ですか?
まだまだ探す気ですか?
夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
2.東へ西へ
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
昼寝をすれば夜中に眠れないのはどういう訳だ
満月空に 満月明日は いとしいあの娘に逢える
目覚し時計は 母親みたいで心がかよわず
たよりの自分 は睡眠不足でだから
ガンバレ みんなガンバレ 月は流れて 東へ西へ
電車は今日もスシヅメ のびる線路が拍車をかける
満員 いつも満員 床にたおれた老婆が笑う
お情無用のお祭り電車に呼吸も止められ
身動き出来ずに 夢見る旅路へだから
ガンバレ みんなガンバレ 夢の電車は 東へ西へ
花見の駅で待ってる君に やっとの思いで逢えた
満開花は 満開君は うれしさあまって気がふれる
空ではカラスも敗けないくらいによろこんでいるよ
とまどう僕にはなんにも出来ないだから
ガンバレ みんなガンバレ 黒いカラスは 東へ西へ
※ガンバレ みんなガンバレ 月は流れて 東へ西へ
ガンバレ みんなガンバレ 夢の電車は 東へ西へ
ガンバレ みんなガンバレ 黒いカラスは 東へ西へ※
(※くり返し)
3.傘がない
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
都会では自殺する若者が増えている
今朝来た新聞の片隅に書いていた
だけども問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
つめたい雨が今日は心に浸みる
君の事以外は考えられなくなる
それはいい事だろう?
テレビでは我が国の将来の問題を
誰かが深刻な顔をしてしゃべってる
だけども問題は今日の雨 傘がない
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨にぬれ
つめたい雨が僕の目の中に降る
君の事以外は何も見えなくなる
それはいい事だろう?
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ 雨にぬれ
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
君の家に行かなくちゃ 雨の中を
行かなくちゃ 君に逢いに行かなくちゃ
雨にぬれて行かなくちゃ 傘がない
4.氷の世界
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
窓の外ではリンゴ売り 声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがふざけてリンゴ売りのまねをしているだけなんだろう
僕のTVは寒さで画期的な色になり
とても醜いあの娘をグッと魅力的な娘にしてすぐ消えた
今年の寒さは記録的なもの こごえてしまうよ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
誰か指切りしようよ 僕と指切りしようよ
軽い嘘でもいいから今日は一日はりつめた気持でいたい
小指が僕にからんで動きがとれなくなれば
みんな笑ってくれるし 僕もそんなに悪い気はしないはずだよ
流れてゆくのは時間だけなのか 涙だけなのか
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
人を傷つけたいな 誰か傷つけたいな
だけどできない理由はやっぱりただ自分が恐いだけなんだな
そのやさしさを秘かに胸にいだいてる人は
いつかノーベル賞でももらうつもりでガンバッてるんじゃないのか
ふるえているのは寒さのせいだろ 恐いんじゃないネ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
5.心もよう
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
さみしさのつれづれに
手紙をしたためています あなたに
黒いインクがきれいでしょう
青いびんせんが悲しいでしょう?!
あなたの笑い顔を不思議なことに
今日は覚えていました
19才になったお祝いに
作った歌も忘れたのに
さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう
遠くで暮らす事が
二人に良くないのはわかっていました
くもりガラスの外は雨
私の気持ちは書けません
さみしさだけを手紙につめて
ふるさとにすむあなたに送る
あなたにとって見飽きた文字が
季節の中で埋もれてしまう
あざやか色の春はかげろう
まぶしい夏の光は強く
秋風の後 雪が追いかけ
季節はめぐり あなたを変える
6.闇夜の国から
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
闇夜の国から二人で舟を出すんだ
海図も磁石もコンパスもない旅へと
(舟はどこへゆく)
うしろで舵をとるお前は あくびの顔で
夜の深さと夜明けの近さを
知らせる
歌おうよ 声合わせ
舟こぐ音にも合わせて
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく
舟出の理由を確かめ合うこともなく
未来と将来の区別もつかないまま
言葉の軽さを
二人で笑い続けて
俺の腕枕お前は眠れそうかい
流れ星 願いごと
消えないうちに早く
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく
ララララララ…
波まかせ 風まかせ
星くずの空にゆられ
一人の国から今夜
闇夜の国から二人
二人で舟を出してゆく
7.太陽の町
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
はてない空
かげりのない雲
季節の風
鳥はむかい風
走りぬける
太陽の町を
ころげまわる
光の間を
かがやき あふれる
緑と光の町を wow… ho…
走りぬける
まぶしさの中を
ふりかえらず
立ち止まりもせず
また逢う時には
緑と光の町で wow… ho…
MMmmm…
MMmmm…
8.ロンドン急行
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
あこがれのロンドン急行
ブルーの色に白帯かけて
山を越え 丘を越え
谷をぬけて行く
おみやげを買うこともない
夢でみたのか 窓辺の景色
想い出をこわせない
イングランドの空
あこがれの ロン ロン ロン ロン ロンドン急行
ロン ロン ロン ロン ロンドン急行
忘れじの「抱きしめたい」の唄
口笛の出ない音のため
あこがれのロンドン急行
汽笛を鳴らしておくれ
異国の町を両脇にして
旅の終りに向って走れ
やさしさをただよわせ
旅の終りと向かえ
恋人よ 行く先は着いた時に知らせる
あこがれの ロン ロン ロン ロン ロンドン急行
ロン ロン ロン ロン ロンドン急行
9.帰れない二人
作詞:井上陽水・忌野清志郎
作曲:井上陽水・忌野清志郎
思ったよりも夜露は冷たく
二人の声もふるえていました
「僕は君を」と言いかけた時
街の灯が消えました
もう星は 帰ろうとしてる
帰れない二人を残して
街は静かに眠りを続けて
口ぐせのような夢を見ている
結んだ手と手のぬくもりだけが
とてもたしかに見えたのに
もう夢は急がされている
帰れない二人を残して
もう星は帰ろうとしてる
帰れない二人を残して
10.夏まつり
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
十年はひと昔 暑い夏
おまつりはふた昔 セミの声
思わずよみがえる 夏の日が
ああ今日はおまつり 空もあざやか
自転車のうしろには 妹が
ゆかた着てすましてる かわいいよ
もらったおこづかい なくすなよ
ああ今日はおまつり 早く行こうよ
綿菓子をほおばれば すぐとける
友達もみんな居る 笑い声
道には並ぶ店 オモチャ売り
ああ今日はおまつり 何を買おうか
十年はひと昔 暑い夏
ふるさとはふた昔 夏まつり
11.いつのまにか少女は
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
いつのまにか青い空がのぞいてる
思いつめた黒い雲は 逃げてゆく
君はどこで生まれたの育ってきたの
君は静かに 音もたてずに 大人になった
Un un Un un un
白い膚が 光に触れまぶしそう
髪の色は 青い空に浮きたって
燃える夏の太陽は そこまできてる
君は季節が変わるみたいに 大人になった
Un un Un un un
いつのまにか 「愛」を使うことを知り
知らず知らず 「恋」と遊ぶ人になる
だけど春の短さを 誰も知らない
君の笑顔は悲しいくらい 大人になった
Un un Un un un Un un un
12.断絶
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
夜中にデイトした 近くの公園で
たしかめあっていた おまえと俺の愛
突然あらわれた おまえのオヤジが
「私の娘は嫁いり前です
近所でおかしな 噂が立ちます」といった
おまえのオヤジには わかってもらえない
どこかへ逃げようと 相談していたら
またまたあらわれた おまえのオヤジが
「かけおち 家出は 絶対いけない
なぜなら娘はまだまだ子供だ」といった
なんだか 俺達が とっても悪い事
している様に見た つめたい顔で見た
どうして悪いのだ 愛している事が
いつでもそばに居て 愛している事が
どうして悪いのだ 愛している事が
いつでもそばに居て 愛している事が
13.紙飛行機
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
白い紙飛行機 広い空をゆらりゆらり
どこへ行くのだろう どこに落ちるのだろう
今日は青空が隠れている
風が吹いてきたよ 風にのれようまく
だけどあまり強い風は 命取りになるよ
君はプロペラを知らないのか
雨が降ったら 弱い翼はぬれてしまう
強い雨も風も 笑いながら受けて
楽しく飛ぶ事も悪い事じゃないよ
だけど地面に落ちるまで短い命だね
君は明日まで飛びたいのか
白い紙飛行機 どこへ行くのだろう?
白い紙飛行機 どこへ落ちるだろう?
14.人生が二度あれば
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
父は今年二月で六十五
顔のシワはふえてゆくばかり
仕事に追われ
このごろやっと ゆとりができた
父の湯呑み茶碗は欠けている
それにお茶を入れて飲んでいる
湯飲みに写る
自分の顔をじっと見ている
人生が二度あれば この人生が二度あれば
母は今年九月で六十四
子供だけの為に年とった
母の細い手
つけもの石を持ち上げている
そんな母を見てると人生が
誰の為にあるのかわからない
子供を育て
家族の為に年老いた母
人生が二度あれば この人生が二度あれば
父と母がこたつでお茶を飲み
若い頃の事を話し合う
想い出してる
夢見るように 夢見るように
人生が二度あれば この人生が二度あれば
15.御免
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
なんにもないけど
水でもどうです
せっかく来たのに
なんにもないので 御免
いつぞや手紙と
家族の写真
笑って見たけど
返事を出さなくて 御免
よく来てくれた僕の家に
ありがとう ありがとう ありがとう
あいにく家内は
里へ帰っていて
目玉焼くらい
僕がつくりましょう 御免
重ねてTVも
調子がおかしくて
そうですか あなた
野球が好きですか 御免
あなたも運の悪い人だ
とにかくなんにもないです
なんにもないけど
又 来て下さいね
家内が帰れば
なんとかしますから 御免
よく来てくれた僕の家に
ありがとう ありがとう ありがとう
16.白い一日
作詞:小椋佳
作曲:井上陽水
まっ白な陶磁器を
ながめては 飽きもせず
かといって触れもせず
そんなふうに 君のまわりで
僕の一日が 過ぎてゆく
目の前の 紙くずは
古くさい手紙だし
自分でもおかしいし
やぶりすてて 寝ころがれば
僕の一日が過ぎてゆく
ある日 踏切りの向こうに君がいて
通り過ぎる 汽車を待つ
遮断機が上り ふり向いた君は
もう大人の顔を してるだろう
この腕をさしのべて
その肩を抱きしめて
ありふれた 幸せに
もちこめれば いいのだけれど
今日も一日が 過ぎてゆく
17.夕立
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
夕立 そこまで来ている 雷ゴロゴロ ピカピカ
情容赦ないみたいだ
誰もが一目散へとどこかへ走る
カエルはうれしなきをしてる
洗濯物がぬれるから 女はひきつった顔で
わめきまわる ころびまわる
男はどうした事かと 立ちつくすだけ
空の水が全部落ちてる Wah… 夕立だ
ぬかるみに はまったバスには 乗客ひしめきあってる
抜け出せない 立往生
旅人 荷物をかばって体がぬれる
強い雨がみんなを襲う
計画は全部中止だ 楽しみはみんな忘れろ
嘘じゃないぞ 夕立だぞ
家に居て黙っているんだ 夏が終るまで
君の事もずっとおあずけ
Wah… 夕立だ
Wah… 夕立だ
18.夜のバス
作詞:井上陽水
作曲:井上陽水
夜のバスが僕をのせて走る
暗い道をゆれる事も忘れ
バスの中は僕一人
どこにも止まらないで風をきり走る
バスの中はとっても寒いけれど
君の嘘や偽り程じゃない
君のくれた青いシャツを
今日は着ていないだけ まだ暖いよ
君なら一人で明日を
むかえる事も出来る
夜のバスが僕をのせて走る
広い窓もただの黒い壁だ
なにもかもが闇の中に
ただ、夜のバスだけが矢の様に走る
19.待ちぼうけ
作詞:井上陽水・忌野清志郎
作曲:井上陽水・忌野清志郎
いつも僕は君を待ってる
早くドアを開けておくれ
僕の部屋に甘い臭い
今日も少しわけておくれ
マジックパズルで遊ぼう 時を忘れて
楽しい夕べに何かが 待っているみたい
少しドアを開けてみたら
誰か「こんにちわ」と言った
だけどそれは隣の住人
さようならとドアを閉めた
今夜の為に買ってた花がしおれて
悲しい気持がますます センチメンタルに
時計だけが僕を見てる
僕は窓の外を見てる
外は暗くなってきたよ
道に迷わないでおくれ
呼リンなんかは使わずドアを開けたら
僕の前に来て それまで僕は目をつぶる
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